「新規取引先の顔と名前がなかなか覚えられない」
「近ごろもの忘れが多くて、少し心配」
「資格試験のために専門用語を暗記しないといけない」など、
いろいろな場面で「もっと記憶力があったら」と感じたことがあるかもしれません。
「記憶力は筋肉と同じで、鍛えれば向上していくものです。」
要はイメージング。
脳は、文字よりも絵や映像などの「イメージ」のほうが優先的に覚えやすく、思い出しやすい。
その証拠に記憶の一種である思い出は、文字ではなくイメージの形で頭に入り、長く記憶に残りますよね。
世間にあるさまざま記憶術の本質や考え方はすべて同じで、
「映像で覚えること、イメージングすること」だと断言できます。
単語も数字も人の名前も、文字ではなく映像に変換して覚えるのが記憶術の基本です。
この脳の性質を利用すれば、はるかに楽に速くたくさん覚えることができます。
□名前を覚えられないのには理由がある
名前は覚えにくいものの代表格。それには理由があります。
名前を覚えるには、顔という映像情報と名前という文字情報の2つを同時に覚えなければなりません。
名前は文字なのでただでさえ記憶に残りにくいのに、顔の特徴と何の関連性もありません。
それが顔と名前を覚えることを難しくするのです。
一方、相手の仕事や趣味などはイメージできるから覚えやすい。
本人が取り組むところを無意識にイメージと結びつけるため、名前より覚えやすい。
覚えるコツは文字情報である名前のほうをイメージに変えて、覚えやすい形にしましょう。
名前から勝手に、性格や仕事、趣味や人間関係などを創作してしまうのです。
「大橋」さんだったら「大きい橋からバンジージャンプをするのが趣味の人」など、自由にイメージをつくってしまいます。「安藤」さんなら「(あんドー)ナツ大好物でいつも袋を抱えて食べている人」とダジャレにしてもいいでしょう。有名人や知り合いと同じ名前であればそれも利用します。「坂本」さんなら「坂本龍馬の子孫」と勝手に創作してかまいません。
重要なのは、イメージに本人の顔を必ず登場させること。
先ほどの例であれば、大橋さん自身が大きな橋からバンジージャンプをする映像を思い浮かべます。
本人を登場させることが、映像情報としての顔と、文字情報としての名前を結び付ける役割を果たすのです。
ですから名前を思い出すときは、イメージ全体を思い出すだけ。
イメージ内に顔と名前が入っているので、いもづる式に名前も思い出せます。
でも難しく考える必要はまったくありません。もともと人間にはイメージする能力があるのですから単に慣れだけの問題です。
本来脳はイメージで考えることがとても得意なため、イメージを使ってものごとを覚えたほうが楽。
ずばり「記憶力とはイメージの力」といってよいぐらい、イメージの力は絶大なのです。
しかし、イメージを能動的につくる機会はあまりありません。
ぜひ、覚えたいことをイメージに置き換える練習を意識的に行って、記憶力を今よりも高めていってください。
(東洋経済ONLINEより)
そういった点からも「小説読書」はおススメです。
イメージ力を鍛えることができるからです。
