
帝王学の書といわれる中国唐代の皇帝と家臣の政治問答集「貞観政要」(じょうがんせいよう)の中で論じられたものだそうです。
何事であっても、物事を新しく始めることは容易だが、
すでに出来上がっている事を引き継いで、衰えないように守っていくことは難しいということ。
「守成」とは、築き上げたものを守り続けていくこと。
唐の太宗が側近に
「帝王の業は創業と守成と、どちらが難しいか」と尋ねたときに、
房玄齢は「創業が難しい」、
魏徴は「守成が難しい」と答えた。
それに対して太宗が
「創業の難事は過去のこと。今は守成の難事にあたろう」
と答えたという故事に基づく。
国家を建設することよりも、それを維持することのほうが難しいという意からできたことわざだそうです。
なぜなら、創業時、スタート時は希望を掲げながら緊張を保ち、目標に向かい意欲旺盛ですが、
一旦、創り上げ、成功を収めると安住を欲し、次第にゆるみはじめ、
さらには危機感が希薄になり慢心が持ち上がり衰退し、最後には崩れてしまう。
「前に進むことのみが、正しく明るい」
時代は常に進んでいるのだから立ち止まることは「退歩」であるとまでいわれます。
この話を聞いて、自分にも当てはまるなあと胸が痛くなりました。
ついつい安定、安心を求めてしまいますが、それが「退歩」に知らず知らずにつながっているかもしれない。
今までと同じようにしているのに、何かうまくいかないなあと感じることがあれば、
このことを疑い生活習慣を見直すときかもしれません。
考えるだけでは進まない。
いろんな可能性を試すべく、
見栄を捨てて、
楽しんで、
新しいことにチャレンジしていこう!
そう思いました。