当教室では、速く読む以前に、
熟読で記憶に残しながら読むことを推奨しています。
速く読んでも頭に残っていなければ、
せっかくたくさんの本を読んでも、
水をザルですくっているようなのもので、
費やした読書の時間がむだになりかねないからです。
熟読で記憶に残しながら読むために大切なことは、
書かれている内容を、頭の中で思い浮かべながら読むという作業です。
すでにそれをされている方にとっては、
思い浮かべずに読んで、ちゃんと理解できているの?読めているの?
とおっしゃいますし、
思い浮かべる習慣がない方にとっては、
読みながら内容を思い浮かべるなんて、そんなことできるの?
難しいのでは?
とおっしゃいます。
人によって読み方の常識が違うのです。
意外に活字中毒といわれるくらいに、本をたくさん読まれる方が、
読んだ内容を全く覚えていないことがある
とある本に書かれていました。
理由は、読んでいるときに内容は理解しているのだが、
内容を思い浮かべる作業を省略しているために、
何も頭に残らないのだそうです。
思い浮かべる作業は、する習慣がないと、できなくなります。
私もかつて読書から離れていた時、すっかり思い浮かべる作業が苦手になっていました。
目を閉じて、任意のあるものを思い浮かべてご覧といわれても、
まぶたの裏側は真っ黒け、
たまに蛍光灯の光を感じるくらい。
「何も思い浮かびません」と情けなく答えていました。
それでは、思い浮かべる力(イメージ力)を鍛えるにはどうしたら良いのでしょうか?
次回に続きます。